Case Studies

BigData解析基盤接続

収集データをクラウドの分析基盤へ連携


データ通信用に独立した監視基盤を構築

InfiniCoreはお客様の既存環境における課題を可視化し、 特定した課題に対して最適なソリューションを提供します。

Goal

目指した姿

・IoTデバイスより収集したデータをCloud上に構築されている分析基盤へ連携したい

・現行環境とは完全分離独立した構成で構築を行いたい

お客様が実現したかったこと

IoTデバイス群が日々取得する膨大なセンサーデータ、稼働情報、各種イベントの記録。これらを途切れることなく、高速かつ信頼性高くCloud上の分析基盤へ連携する仕組みの確立。バッチ転送ではなくリアルタイム同期。業務フローの隅々まで可視化し、迅速な意思決定と現場改善を可能にする基盤の獲得。データ流通の統一、分析処理の効率化、業務最適化への布石。IoTデータの真価を最大限に引き出すための基盤刷新。

クラウド分析基盤との連携にはセキュリティ対策を徹底。データ改ざん、漏洩、外部からの不正アクセスに対する多段防御。通信経路の暗号化、認証基盤との連携、制御系と情報系の分離運用。業界要件・社内ポリシー双方を満たす堅牢性。データ権限管理や監査証跡も明確に設計。分析基盤に流入した後のデータも用途別に分割管理、ガバナンスの徹底。

あわせて、現行のIT環境とは完全分離した構成を希求。既存システムと物理的にも論理的にも独立した新規アーキテクチャの導入。従来環境とはネットワーク接続を切り離し、システム間でデータや通信の干渉を排除。互いに影響を及ぼさない設計、変更作業や障害発生時のリスク局所化。業務切り替えや新サービス導入も柔軟に対応できる体制の実現。既存資産への依存からの脱却、新規技術・プロダクトへの積極的展開。

さらに、運用・保守の効率化と将来の拡張性にもこだわる構想。管理手順の統一化、自動化による人的作業負荷の軽減。トラブル発生時の影響範囲限定・早期復旧。新たなIoTデバイスの追加、データ増加にも即応できるスケーラブルな設計。外部クラウドサービスや最新AI技術の統合も見据え、持続可能な成長を可能とする柔軟な基盤。

Challenge

実現に向けた課題

Cloud基盤へのセキュアな接続環境の確立。IoTデバイスを介して収集される膨大な空調機器情報、それに加えCO₂濃度やオゾン濃度など環境指標の詳細データ群。これらは従来の顧客管理システムの管理範囲を超え、より広範な統合分析基盤への連携が求められる状況。外部ネットワークとの接続では、データの改ざんや漏洩、不正アクセスのリスクが常に潜在する。IoTデバイスから分析基盤までの通信経路に対し、強固な暗号化、相互認証、およびアクセス制御の導入。ネットワーク境界での多重防御、侵入検知、異常検知体制の構築。顧客情報だけでなく、第三者にとって価値の高い環境データの確実なガード。法令遵守、プライバシー保護、内部統制の観点も加味したセキュア接続の実現。

もう一つの課題。現行環境と完全分離したネットワーク構成の新規構築。既存の社内システムや基盤と物理的・論理的に切り離した設計。旧来の環境と新たなIoT・分析基盤が交錯・干渉することなきネットワーク分離。データ通信用の新規回線経路、専用通信インフラの敷設。既存業務システムや他部署の運用影響を一切受けない独立領域。ネットワークセグメントごとのアクセス制限、別系統でのネットワーク監視。独自の運用・保守体制、障害や不具合発生時には即座に独立対応が可能な管理体制の構築。可用性・冗長性の向上、トラブル時の影響範囲局所化、業務継続性の担保。新技術のアップデートや将来的な構成変更にも柔軟に対応できる分離アーキテクチャの実現。

セキュリティ要件とネットワーク分離の両立。顧客資産を守りつつ、業務拡張・基盤刷新を可能にする設計思想。企業価値向上、データ利活用力強化のための核心的課題。

Cloud基盤へのセキュアな接続環境の確立

IoTデバイスから取得した空調機器やCO2・オゾン濃度などのデータを、顧客管理外の統合分析基盤へ安全に連携する必要があった。暗号化・認証による通信経路の保護、権限管理の強化が必須課題。

現行環境と完全分離したネットワーク構成の構築

新たにデータ通信用の専用回線を設けることで、既存システムと切り離した安全な通信経路を確保し、独立した運用・監視体制を実現する必要があった。これにより、障害やセキュリティリスクの影響範囲を最小化できる。

Solution

InfiniCoreによるソリューション

今回のネットワーク基盤構築では、クラウド基盤とのセキュアな接続と、オンプレミス環境の堅牢な運用管理を両立させることが重要な課題でした。そこで、まずUTM(統合脅威管理)機器を活用したセキュリティ対策を導入しました。UTM製品は、複数のセキュリティ機能を一元管理することができ、外部脅威への防御、アクセス制御、ウイルス・マルウェア対策、ログの収集と解析などを総合的に担います。クラウド基盤向けの専用線接続経路にUTM機器を設置することで、通信を経由するデータの安全性を確保するとともに、万一不正なアクセスや異常が発生した場合でも速やかに遮断・監視できる仕組みを整えました。

さらに、IoTデバイスから収集された稼働データや各種環境指標データを蓄積するオンプレミスサーバについても、UTM製品によるセキュリティ強化を実施しています。これにより、外部からのサイバー攻撃や内部不正のリスク低減を実現し、重要データの保護、セキュリティ運用の効率化を図りました。また、UTM導入により継続的な監視・ログ記録・可視化が可能となり、インシデント対応スピードの向上にも寄与しています。

ネットワーク構成については、現行環境とは完全に分離された新たな基盤を構築することで、障害やセキュリティ侵害が既存システムに波及しないように設計しました。新規ネットワークには専用の回線を用意し、外部・内部のアクセス経路を厳格に管理しています。

また、安定した運用と迅速な障害対応を目指し、独立した監視基盤も新規にオンプレミス環境上に構築しました。監視基盤ではネットワーク機器やサーバのステータス監視、リアルタイムでの通信状況の把握、さらには運用に必要なシステムやアプリケーションのログデータを自動で収集・分析できる仕組みを実装しています。これにより、運用担当者は異常発生時に即座に状況把握と初動対応ができるようになり、全体の運用効率とセキュリティレベル向上に貢献しています。

このようなUTM機器による多層防御と、分離ネットワーク基盤+監視システムの導入によって、安全性を保ちながら運用・管理も効率化された強固な接続環境を構築することができました。

UTM機器による多層的なセキュリティ対策の実施

クラウド基盤との専用線接続やIoTデータ蓄積用オンプレミスサーバにUTM製品を導入し、不正アクセスや外部脅威から通信とデータを保護。統合管理による監視・防御体制を確立。

現行環境と分離された専用ネットワークの構築

既存システムとは完全に独立した新たなネットワーク基盤と専用回線を整備し、障害やセキュリティリスクが他システムに影響しない構成を実現。

監視基盤による運用管理と早期対応体制の確立

オンプレミス環境に独立した監視システムを新規で構築し、各種ログデータの自動収集・分析とリアルタイム監視を実施。異常検知や障害時の迅速な対応が可能となり、運用効率と信頼性を向上。

お客様サービス事例