catch-img

3分で理解!SOCとは?専門用語なしで仕組みをわかりやすく解説

目次[非表示]

  1. SOCの主な役割は3つ
  2. なぜ中小企業にもSOCが必要なのか
  3. SOC・CSIRT・MDR・NOCの違い
  4. SOCを導入する3つのメリット
  5. SOCの運用形態は3種類
  6. SOCサービスの選び方
  7. SOC導入から運用開始までの流れ
  8. SOC導入前に確認したい注意点
  9. よくある質問
  10. まとめ:SOCはセキュリティ体制を支える「外部の専門チーム」

「SOCとは何か」「自社にも必要なのか」と疑問に感じていませんか?

サイバー攻撃が巧妙化する現在、セキュリティ製品を導入するだけでは十分とはいえません。異常を見つけ、危険度を判断し、必要に応じて初動対応まで行う体制が求められています。

その役割を担うのが、SOC(Security Operation Center)です。

本記事では、SOCの役割やCSIRT・MDR・NOCとの違い、中小企業が導入する際の選び方を、できるだけ専門用語を使わずに解説します。

SOCとは?一言でいうと「サイバー警備室」

SOC(ソック)とは、企業のネットワークやパソコン、クラウドサービスなどを監視し、サイバー攻撃の兆候を見つける専門組織です。

一言で表すなら、24時間365日稼働する「サイバー空間の警備室」です。

オフィスに例えると、次のような関係です。

  • ファイアウォール:オートロック

  • ウイルス対策ソフト:防犯カメラや警報装置

  • SOC:防犯設備を監視し、異常時に判断・対応する警備員


    セキュリティ製品を導入しても、異常の通知を確認し、適切に対応する人がいなければ被害を防げません。SOCは、さまざまな機器の記録を監視し、危険な動きを見つけ出します。

SOCの主な役割は3つ

パソコンやサーバーの記録を監視する


SOCは、パソコン、サーバー、ネットワーク機器、クラウドサービスなどの動作記録を収集します。

この動作記録は「ログ」と呼ばれます。ログには、ログイン履歴や通信先、ファイル操作などの情報が含まれます。

不審な動きを分析する


収集したログを分析し、攻撃や情報漏えいにつながる異常を検知します。

例えば、次のような動きです。

  • 深夜に大量のデータが送信されている

  • 短時間にログイン失敗が繰り返されている

  • 普段使わない海外サーバーと通信している

  • ある社員のIDで、遠く離れた場所から同時にログインしている


    単独では問題に見えない動きでも、複数の記録を組み合わせることで攻撃の兆候を発見できる場合があります。

担当者への通知や初動対応を行う


危険度が高いと判断した場合、SOCは担当者へ通知します。

サービスによっては、通知だけでなく、次のような対応まで代行します。

  • 感染が疑われるパソコンのネットワーク隔離

  • 不審なアカウントの停止

  • 悪意のある通信の遮断

  • 対応内容のレポート作成


    ただし、対応範囲はサービスごとに異なるため、契約前の確認が必要です。

なぜ中小企業にもSOCが必要なのか

「自社は大企業ではないから、攻撃されない」と考えるのは危険です。

中小企業が攻撃の入口や踏み台として狙われ、取引先にまで被害が広がるケースがあります。IPAの調査でも、サイバーインシデントによって取引先に影響があった企業の割合が示されています。 ipa.go.jp

中小企業が抱えやすい課題は、主に次の3つです。

  • セキュリティ担当者が少ない
  • 夜間や休日に監視できない
  • アラートの緊急度を判断できない

自社だけで24時間365日の監視体制を構築するには、人材・設備・運用コストがかかります。そこで、外部のSOCサービスを利用する方法が現実的な選択肢になります。

SOC・CSIRT・MDR・NOCの違い

SOCとCSIRTの違い

組織

主な役割

たとえるなら

SOC

監視・検知・通知

警備室

CSIRT

被害の封じ込め・復旧・原因調査

消防隊・救急隊

SOCが異常を見つけ、CSIRTが被害への対応を進める、という連携が基本です。

SOCとMDRの違い

SOCは、セキュリティ監視を行う組織や機能の総称です。

MDR(Managed Detection and Response)は、主にパソコンやサーバーを監視するEDR製品の運用を、専門会社が代行するサービスです。

MDRは、SOCの機能の一部をサービスとして利用するもの、と考えると分かりやすいでしょう。

SOCとNOCの違い

  • SOC:サイバー攻撃や不正アクセスなど「安全」を監視
  • NOC:通信障害やサーバーダウンなど「安定稼働」を監視
  • SOCが防犯センターなら、NOCは道路交通情報センターに近い役割です。

SOCを導入する3つのメリット

メリット1:攻撃の兆候に早く気づける

ウイルス対策ソフトだけでは、正規のIDを悪用した不正アクセスや、未知の攻撃を見抜けない場合があります。

SOCは複数の機器やサービスの記録を横断的に分析し、一見正常に見える異常な動きを発見します。

メリット2:夜間・休日の監視負担を減らせる

攻撃は、担当者が不在になりやすい夜間や休日に発生することがあります。

SOCに監視を委託すれば、情シス担当者が常に通知を確認する必要がなくなり、DX推進やシステム企画など本来の業務に集中できます。

メリット3:専門家の判断と初動対応を利用できる

セキュリティアラートは、専門知識がなければ緊急度を判断しにくいものです。

SOCなら、単なる誤検知なのか、すぐに端末を隔離すべき事態なのかを専門家が判断します。人材不足に悩む企業にとって、大きなメリットです。

SOCの運用形態は3種類

1.自社SOC


社内に専門チームを設け、自社で監視・分析を行う方法です。

柔軟に運用できる一方、設備投資や専門人材の採用・育成が必要です。大企業や官公庁向けの選択肢といえます。

2.外部委託型SOC(MSS)


セキュリティベンダーの監視センターに運用を委託する方法です。

専門人材を自社で抱えずに済むため、最も一般的な形態です。ただし、対応範囲やカスタマイズ性はサービスごとに異なります。

3.クラウド型・マネージドSOC


クラウド上の監視基盤を利用して、必要な範囲から始める方法です。

初期費用を抑えやすく、テレワークやクラウドサービスを利用する企業にも適しています。

SOCサービスの選び方

監視対象を確認する

次のどこまで監視できるかを確認しましょう。

  • パソコン・サーバー
  • ファイアウォール
  • Microsoft 365などのクラウド
  • ネットワーク機器
  • EDRやウイルス対策製品

ネットワークだけでなく、パソコンやクラウドまで監視できるサービスがおすすめです。

通知だけか、遮断まで対応するか

SOCには、異常を知らせるだけのサービスと、端末の隔離・通信遮断まで行うサービスがあります。

夜間や休日にすぐ対応できない企業は、検知後の初動対応まで任せられるかを確認してください。

日本語サポートとレポートを確認する

緊急時の連絡方法や、月次レポートの分かりやすさも重要です。

  • 緊急時に日本語で連絡してもらえるか
  • 電話・メール・チャットのどれに対応しているか
  • 経営層にも説明できるサマリーがあるか
  • 対応履歴を確認できるか

契約前にレポートのサンプルを確認しておくと安心です。

SLAを確認する

SLAとは、サービス品質に関する約束です。

「重大なアラートを何分以内に通知するか」「休日も対応するか」などを確認しましょう。

SOC導入から運用開始までの流れ

STEP1:守るべき情報とシステムを整理する

顧客情報、設計データ、会計情報、社員のパソコンなど、優先的に守る対象を整理します。

STEP2:サービスを比較する

監視対象、通知方法、遮断対応、対応時間、費用を比較します。

STEP3:ログ連携を設定する

監視対象の機器やサービスから、SOCへ動作記録を送る設定を行います。

STEP4:誤検知を調整する

運用開始直後は、正常な通信を異常と判断することがあります。自社環境に合わせて検知ルールを調整します。

STEP5:定期的に運用を見直す

月次レポートを確認し、社員教育や設定変更、追加対策につなげます。

SOC導入前に確認したい注意点

SOCは導入すればすべてのリスクがなくなるサービスではありません。

次の点を事前に確認しましょう。

  • 監視対象に含まれない機器はないか
  • 検知後の対応範囲はどこまでか
  • 社内の最終判断者は誰か
  • 誤検知への対応方法は何か
  • 退職者や異動者のアカウント管理を誰が行うか

SOCは、社内のルールやバックアップ、社員教育と組み合わせることで効果を発揮します。

よくある質問

Q. 社員数50名程度でもSOCは必要ですか?

必要性は高まっています。

企業規模にかかわらず、顧客情報や取引先情報を扱っていれば攻撃対象になります。パソコン単位で利用できるMDRなど、小規模企業向けのサービスもあります。

SOCの費用はいくらですか?

監視対象や対応範囲によって異なります。

パソコン中心のMDRから、ネットワーク・クラウド全体を監視するSOCまで幅広いため、まずは自社の対象台数と必要な対応範囲を整理して見積もりを取りましょう。

SOCを導入すれば担当者は不要ですか?

不要にはなりません。

SOCは監視や検知、初動対応を担いますが、社内への指示、経営判断、顧客や取引先への連絡、再発防止策の決定は社内で行う必要があります。

まとめ:SOCはセキュリティ体制を支える「外部の専門チーム」

SOCとは、企業のIT環境を監視し、サイバー攻撃の兆候を検知する専門組織です。

  • SOCはサイバー空間の警備室
  • 24時間365日の監視で異常を早期発見できる
  • CSIRTは被害対応、MDRは主に端末監視を担う
  • 中小企業は外部委託型SOCが現実的
  • 選定時は監視対象と遮断・隔離対応を確認する

「まだSOCは早い」と考えている間にも、攻撃者は企業の弱点を探しています。

まずは現在のセキュリティ状況を確認し、どこまで対策できているかを把握することが重要です。

InfiniCore株式会社の無料セキュリティ診断

InfiniCore株式会社では、企業のIT環境や運用状況を確認し、優先的に対策すべき課題を整理する無料セキュリティ診断を実施しています。

  • 自社にSOCが必要か知りたい
  • どの機器を監視すべきか分からない
  • 夜間・休日の対応体制に不安がある
  • 現在のセキュリティ対策に抜け漏れがないか確認したい

このようなお悩みがある方は、まずは無料診断をご活用ください。

自社のリスクを把握することが、被害を防ぐ第一歩です。

古田 清秀(ふるた きよひで)
古田 清秀(ふるた きよひで)
InfiniCore株式会社 ソリューションサービス事業本部 責任者 新卒以来30年以上IT業界に在籍し、サイバーセキュリティの最前線で活躍する専門家です。 ネットワークインフラ構築の営業を通じてセキュリティの重要性を痛感。前職では新規セキュリティサービスのプロジェクトマネージャー(PM)として、その立ち上げを成功に導きました。 長年の経験と深い知見を活かし、複雑なセキュリティ課題を分かりやすく解説。企業の安全なデジタル変革を支援するための情報発信を行っています。